こんにちは。IT業界でプロジェクトマネージャーを目指している方は、IPAのプロジェクトマネジャーと米国プロジェクトマネジメント協会のPMPのどちららか資格の取得を考えているのではないでしょうか。両方ともプロジェクトマネジメント系の資格でありますが、取得するメリットやコストなどに大きく違いがありますので比較してみました。
これからプロジェクトマネジメント系の資格取得を考えている方はぜひ参考にしてください。
PMPとプロジェクトマネジャーは同じような資格に思えるけど違いを理解しよう。
PMPとは?
PMPは、アメリカのプロジェクトマネジメント協会(PMI)が主催している資格試験です。試験では、PMBOK(プロジェクトマネジメント体系ガイド)の理解度を問われます。PMBOOKは、プロジェクトマネジメントの世界でデファクトスタンダートと言えるガイドブックです。
ポイントしてPMPは、IT業界の資格ではなく、あらゆる業界のプロジェクトマネジャー向けの資格である点を認識しておく必要があります。
プロジェクトマネジメントは、IT業界だけではなく建築業界でも製造業界でも小売店でも必要なスキルです。つまり、PMPは、どんな業界でも共通的に使えるプロジェクトマネジメントスキルを問われることになります。
プロジェクトマネジャー試験とは?
こちらは、ご存じIPA(情報処理推進機構)の資格です。PMPとは異なり完全なIT業界向けの資格です。求められる範囲は、PMPよりIT業界に特化している分深い内容となっています。ITIL的なサービスマネジメント要素も求められてきています。
さらにPMPとの大きな違いとしてプロジェクトマネジャー試験は国家資格です。要するに国のお墨付きのある資格です。ただし、弁護士・会計士などの士業ではないため、独占的な業務ができるだけはないので注意してください。
PMPとプロジェクトマネジャー試験を比較した
客観的な事実として費用、合格率、試験時間などを下表のとおり纏めてみました。
試験費用
受検コストの面では、圧倒的にプロジェクトマネジャーの方が安価です。さすが国家試験です。プロジェクトマネジャーならテキスト含めても1万5千円あれば取得可能です。PMPは、受験資格取得などの講座を考えると10万円~15万円程度の費用がかかります。
受検タイミング・試験範囲
プロジェクトマネージャーは、年に1度しか受験チャンスがないデメリットがあります。また受験範囲もプロジェクトマネジャーの午前1では、応用技術者試験の午前問題相当のITに関する問題があり、単純にプロジェクトマネジャーの知識だけでは合格できません。
PMPは、毎日試験が開催されているのでリトライも可能です。
合格率・試験内容
PMIの合格率は非公表ですが結構高いという噂です。理由は、前述の通り受験料が高いため、受験者が一発合格の心意気がプロジェクトマネジャーより高いためと言われています。また受験内容も4択のみ点もあるかもしれません。論文とは異なり、感や運の要素で合格する可能性があります。
試験内容は、プロジェクトマネジャー試験の論文は、かなりの難易度です。試験時間120分で作文用紙9枚相当の論文記述し、最高得点の取得を求められます。一方のPMP試験は、4択のみのかわりに受験時間の4時間がノンストップのため精神的にかなり疲れます。
なんとなく違いがわかったけど結局どちらが良いの?
どちらを取得すべきか?
資格の有効性を考えて自身の将来のキャリアを考え有利になるほうを取得しましょう。
PMPは、海外におけるデファクトスタンダートであり、どの業界でも使えるプロジェクトマネジメントの資格です。もし自身が世界をまたにかける大企業や海外のプロジェクトに参加したい。またIT業界以外でも活躍したいと考える場合は、躊躇なくPMP試験の受験をお勧めします。
一方で私は生涯国内のIT業界で生活するんだ!!という方は、プロジェクトマネジャー試験が良いと思います。やはりコストもそうですが、更新が不要な点が魅力的です。受験難易度もプロジェクトマネジャーの方が高いと言われているので難しい方を先に攻略するという考えでもありかと思います。
資格ばかりのIT業界ですが、全て受けていたらきりがないので、ご自身のキャリアを考えて最適な資格の合格を目指しましょう。