ITLLやPMBOKなどなどIT業界には、いろいろな国際標準があります。
データマネジメントにも国際標準があります。それがDMBOKです。
正式名称は、Data Management Body of Knowledgeです。
現在は第2版が最新です。
本日は、このDMBOKについて説明したいと思います。
DMBOKとは?
改めてDMBOKは、データマネジメントに関する国際標準です。
国際的なデータ専門家で組織された非営利団体DAMA Internationalが作成したものです。
日本では日経BPが日本語版を販売しています。
基本的な読者はデータマネジメント組織に参加している人、またはこれからデータマネジメント組織を作る人が読むべきものです。
とは言ってもPMBOK同様に学術的な記載が多いため、実務レベルに落とすには一ひねりが必要なものです。
DMBOKの意義と内容
データマネジメントは日本でもまだ始まったばかりのものであり馴染みが薄いものです。
これを体系的に教えてくれるのがDMBOKです。
データマネジメントの活動は非常に範囲です。ITだけに話はとじません。
その中の様々な要素が複雑に絡み合っています。
そのような中で、データマネジメントを実践することが難しいところを支援してくれるのがDMBOKです。
DMBOK2では、11個の知識領域が定義されています。
具体的には以下です。
知識領域(Englishu) | 知識領域(日本語) |
Data Governance | データガバナンス |
Data Architecture | データアーキテクチャ |
Data Modeling & Design | データモデリングとデザイン |
Data Storage & Operations | データストレージとオペレーション |
Data Security | データセキュリティ |
Data Integration & Interoperability | データ統合と相互運用性 |
Documents & Content Management | ドキュメントとコンテンツ管理 |
Reference & Master Data | 参照データとマスターデータ |
Data Warehousing & Business Intelligence | データウェアハウジングと ビジネスインテリジェンス |
Metadata | メタデータ |
Data Quality | データ品質 |
文字だけ見れば聞いたことある内容ですが、具体的にはなかなかどうして良いかわからないようなことが記載されています。
おのおのの知識領域に対して「定義」「ゴール」「アクティビティ」「インプット」「成果物」「役割と責任」「供給者」「利用者」「参加者」「ツール」「技法」「評価尺度」が記載されています。
どうしてもアカデミックな記載のため、なかなかこれを見て実務に即落とせるとは思えないのがPMBOK同様に難しいところです。
DMBOKの使い方
DMBOKはかなり分厚いです。
昭和な表現ですが、タウンページクラスの分厚さです。
この本は、正直、データマネジメントの網羅性をチェックするための本だと思っています。
前述の11知識エリアを一から考えるのは難しいです。
そのため、とりあえずデータマネジメント組織の立ち上げ時に決める必要がある事項と、それを具体化するためのヒントだと思った方がよいです。
一度は通読した方が良いですが、何分量が多いので、冒頭だけ読んで残りは斜め読みして、必要な時にピンポイントで読むのが良いと思います。
DMBOKはどこで購入できるのか?
私は、いろいろな書店でIT関連書籍コーナーに行きますが、販売していることを見たことがありません。
PMBOKはってもDMBOKはないお店が多いです。
しかも分厚いので持ち帰りが大変です。
私は無難にamazonでの購入が良いと思います。
DMBOKの悲しいところは電子版がありません。
そのため、紙の分厚い本が家に届くことになります。。。
いきなりDMBOKみたな細かい本読むのは・・という方はこちらの本がやさしく書いてあるのでお勧めです。ぶっちゃけDMBOKより全然良いです。
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